黒崎純一さんがお亡くなりになりました。
「どうして〜?医者は大丈夫って言ったんだろう?」
3月15日の朝彼から電話が入った、
「昨日の夜中から胸が痛いんですよ」
“胸が痛い?”
(サトルちゃんもそうだった)
「直ぐに病院へ行きなさい」
「もう少し様子を見てから・・」
「ダメだよ〜直ぐに行きな」
午前中奥さんからメールが入った、
“ハートアタックでした”
“ジュンは大丈夫なのか?”
ジュンさんと代わった、
“どうなんだ?”
“まだ胸が痛いです”
“病院に居れば安心だ、何かあったら直ぐに電話するように奥さんに言っておいて”
お昼過ぎに奥さんからメールが入った、
“この病院では無理なので大きな病院へ移ります”
“それがいい”
“病院に入るのにディポセットが必要なのです”
(お金を払わなければ診察してくれません)
“分かった、用意して置くから取りに来て”
(元気になったら給料から引けば良い)
彼の名前は“黒崎純一さん”で、神楽のキッチンで働いておりました。
約1年前彼から電話が入り、
「ブログを見ている者ですけど何か仕事はありませんか?」
「私のお爺ちゃんがうなぎ屋をやっていて手伝った事があるのですが?」
「ごめんなさい、日本人を雇えるほど儲かってはいないのです」
「何でもやりますので何か仕事はありませんか?」
「何か有りましたら電話します」
と切った。
(特殊な技術を持っていれば別ですがセブでは日本人が働けるところは殆どありません)
それから1週間後また電話が入った。
(すっかり忘れていた)
“忘れていた”とは言えないので、
「何時でもいいですから履歴書を持って来て頂けますか?」
2日後に来た。
「いろいろ当たって見たけど今はどこも不景気で無理ですね〜」
「私、結婚するのです、だからセブに住みたいのです」
「日本で働いて奥さんを呼べばイイじゃないですか?」
「本当に惚れた女なので離れたくは無いのです」
(勝手な事を言っておりました)
「じゃ〜もし仕事があったら連絡します」
(あったとしても君には紹介しません)
それから1ヶ月後、
「携帯電話も売ってしまいどうしようもありません、助けて下さい」
(そんな事を言われても?)
「フィリピン人と同じ給料でイイのか?」
「はい、働かせて下さい」
「でも外国人はビザが無いと働けないんだ?」
「働いたお金で結婚ビザを取る予定です」
「じゃ〜ビザを取るまでここに居なさい」
との事で入ったがフィリピン人と同じ訳には行かず少しは多くして上げました。
「ビザか無いから表には出ないようにして下さいね」
(外国人は労働ビザが無いと働けません)
そんな訳ですから今までブログにも出せませんでした。
仕事が出来ないのでラーメン等をボイルする場所に居ましたがフィリピン人から、
「仕事も出来ないのに自分たちより給料が多いのはオカシイでしょう」
と文句が出始めたので、
「早く覚えて彼達と同じ様にフライパンを振れるようになってもらわないと困るんだ」
その日から一生懸命覚え今年に入り彼らと同じようにキッチンに立てるようになりました。
一安心していたらチーフコックだったフィリピン人が“海外へ出稼ぎに行く”との事で辞め、
「これからは出勤の時間割と料理の方をお願いしますよ」
と伝えたところでした。
チーフコックは辞め彼が心筋梗塞で入院したので私が入るしかなくなり、撮影隊の皆さんには喜ばれた。
「NAOKIさんがフライパンを振っているシーンを撮りたかったのです」
(今度はキッチンへ入りまたまた忙しくなりました)
3日前、奥さんからのメールが来たので電話した、
「お陰様で緊急治療室から出る事が出来ました」
「良かったな〜」
「ジュンさんは“日本へ帰って診てもらう”と言っております」
「それがいい、医者は何と言っているんだ?」
「もう少し様子を見てから、と言っておりました」
最初の話では、
「緊急治療室を出て2〜3日様子を見て決める」
と言っておりましたが翌日奥さんからのメールで、
“明日退院出来る事になりました”
“じゃ〜日本へ帰る日程を決めようか?”
(チケットの手配)
“でも28日にもう一度検査をして決めるそうです”
直ぐに日本へ帰したかったが無理だった。
(退院するのにもお金が掛かりました)
そして昨夜の1時過ぎに、
“ジュンさんが起きないのです”
とメールが入っていたが私も酔っ払って寝てしまっていて、夜中の2時前に電話が鳴り起きた、
“はい”
“ジュンさんが死んじゃった〜〜”
と泣いていた、
“どうして〜医者は大丈夫だと言ったのだろう?”
“今から病院を出なくてはなりません”
“分かったレジに言っておくからお金を取りに行ってくれ”
(私には動ける元気が無かった)
今朝になり電話した。
「昨夜はごめんなさい酔っ払って寝ていたから、親族の方には電話したのか?」
「まだです」
「じゃ〜私が電話するから番号を教えてくれ」
緊急の時の電話番号を聞いたので電話したが繋がらなかった。
「彼の携帯電話に“0081か+81”から始まる電話番号は無いか?」
約1時間後、
「こんな番号がありました」
と言うので電話したら彼の友人が出て事情を説明すると、
「弟さんが居ますので電話してみます」
現在のところここまでです。
“黒崎純一さんのご冥福をお祈り致します”
(51歳でした)
(仏壇にまた一人増えてしまいました)
この記事に対するコメント
黒崎さんのご冥福をお祈り致します。
ナオキさんも仕事男ですが、ご自愛して下さいね。後任コックなら・・・なんでもねえッス!
ご冥福をお祈りします。
2〜3度顔を見ましたが、お話したことはありませんでした。
NAOKIさん余り古いコメント見ないので、
余計なお節介かも知れませんがセブ居酒屋神楽で検索するとお店のホームページに連絡先がありますよ。
(よく見つけましたね〜〜?)